2026年9月24日、Nintendo Switch 2版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』が発売される。すでに2019年にNintendo Switch版が発売されているため、「Switch 2版では何が変わったのか」「新しいストーリーや追加要素はあるのか」と気になっている人もいるだろう。
『ドラゴンクエストXI』は、16歳になった主人公が自らが伝説の「勇者」の生まれ変わりであることを知り、その使命を確かめるため故郷を旅立つところから始まるRPGだ。しかし、勇者として歓迎されるはずだった主人公は「悪魔の子」と呼ばれ、追われる立場になってしまう。仲間たちと世界「ロトゼタシア」を巡りながら、勇者とは何なのか、自らの運命とは何なのかを追っていく物語が描かれる。
もともとは2017年にPlayStation 4とニンテンドー3DSで発売された作品で、その後も複数のハードへ展開されてきた。では、今回登場するSwitch 2版は、2019年発売のNintendo Switch版『XI S』と何が違うのだろうか。画質やフレームレート、追加要素、セーブデータの引き継ぎなどを整理してみる。
『ドラクエ11』はPS4・3DSから始まり、複数のハードへ展開

『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』が最初に発売されたのは2017年7月29日。PlayStation 4版とニンテンドー3DS版が同時発売され、同じ物語を扱いながら、それぞれのハードに合わせた異なるグラフィック表現が採用されていた。
その約2年後となる2019年9月27日には、Nintendo Switch向けに『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』が登場する。『XI S』ではキャラクターボイスや仲間たちの追加ストーリー、オーケストラ音源、3D/2Dモードの切り替えなど、オリジナル版にはなかった要素が追加された。さらに2020年12月には、この『XI S』がPlayStation 4、Xbox One、Windows 10、Steamにも展開された。そして2026年9月24日、今度はNintendo Switch 2版が発売される。
つまり今回のSwitch 2版は、『ドラゴンクエストXI』を一から作り直したリメイクではない。2019年に登場した『XI S』をベースに、Switch 2向けの描画機能を追加したバージョンとなっている。
『XI S』では何が追加された? オリジナル版から大きく進化
Nintendo Switch 2への移植を解説する前に、2019年にNintendo Switch向けとして登場した『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』について整理しておこう。『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』は、2017年発売のオリジナル版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』をそのまま移植したものではない。
『XI S』の「S」は、発表当初に堀井雄二氏が「しゃべるのS」と説明しており、キャラクターボイスの追加を象徴していた。その後、追加ストーリーやオーケストラ音源など多くの新要素が盛り込まれることとなった。それに加え、遊びやすさにも手を入れた拡張版といえる内容になっている。
主な追加・変更点は以下の通り。
- キャラクターボイスを追加
主人公以外の主要キャラクターを中心にボイスが追加された。「S」についても、発表当時に堀井雄二氏が「しゃべるのS」と説明している。 - 仲間たちを主人公にした追加ストーリーを収録
本編では描かれなかった時期の出来事を、カミュやシルビアなど仲間それぞれの視点から体験できるエピソードが追加された。 - オーケストラ音源に対応
フィールドや戦闘などのBGMをオーケストラ音源で楽しめるようになった。従来のシンセサイザー音源と切り替えることもできる。 - バトルスピードを変更可能に
戦闘速度を「ふつう」「はやい」「超はやい」から選択できるようになり、レベル上げや繰り返しの戦闘をテンポよく進められる。 - フィールドでダッシュが可能に
徒歩での移動速度を上げられるようになり、広いフィールドや町を移動しやすくなった。 - 3Dモードと2Dモードを1本に収録
高精細な3Dグラフィックだけでなく、昔の『ドラゴンクエスト』を思わせるドット絵の2Dモードでも冒険できる。なお、2D表現そのものはオリジナルの3DS版にも存在していた要素だ。 - そのほかにも遊びやすさを改善
装備の性能を変えずに見た目だけ変更できる機能や、フォトモード、馬で一部のモンスターを吹き飛ばせる機能など、細かな追加・改善も行われた。

こうして見ると、2017年のオリジナル版から2019年の『XI S』への変化はかなり大きい。今回のSwitch 2版は、さらに新しいストーリーやシステムを追加するものではなく、こうした『XI S』の内容をそのまま収録したうえで、Switch 2向けに描画性能を強化したバージョンとなる。v
Switch 2版とSwitch版の違いを比較、優先モードを追加
Switch 2版『ドラゴンクエストXI S』は、Switch版をベースにNintendo Switch 2向けの描画設定を追加したものとなる。ストーリーや収録されているゲームコンテンツについて、Switch版との違いはない。
| 項目 | Nintendo Switch版 | Nintendo Switch 2版 |
|---|---|---|
| ストーリー・ゲーム内容 | 『XI S』 | Switch版と同じ |
| 新シナリオ | ― | 追加なし |
| パフォーマンス優先モード | ― | 1080p/60fps |
| 画質優先モード | ― | 1440p/30fps |
| Switch版セーブデータの引き継ぎ | ― | 不可 |
| 価格 | 5,478円(税込) | 5,478円(税込) |
Switch 2版だからといって、新しいストーリーやダンジョンなどが追加されるわけではない。2019年に登場した『ドラゴンクエストXI S』の内容を、そのままSwitch 2向けに遊べるようにしたバージョンと考えると分かりやすい。
Switch 2版は1080p/60fpsと1440p/30fpsを選べる

Switch 2版で追加される大きな違いが、2種類の描画モードだ。「パフォーマンス優先モード」では1080p/60fps、「画質優先モード」では1440p/30fpsでプレイできる。前者はフレームレートを優先して滑らかな表示を狙った設定、後者はフレームレートを30fpsに抑える代わりに解像度を高めた設定となる。
どちらを選んでもストーリーやゲーム内容が変わることはない。戦闘やフィールド移動の滑らかさを重視するなら60fps、解像感を重視するなら1440p/30fpsという選び方になる。
『XI S』をそのままに…追加ストーリーや新要素はない

ここは購入前に確認しておきたいポイントだ。Switch 2版には、新しいストーリーやキャラクター、ダンジョンといったゲームコンテンツの追加は発表されていない。スクウェア・エニックスも公式FAQで、Switch版とSwitch 2版について「ゲームコンテンツについては変わらない」と説明している。
そのため、すでにSwitch版『XI S』を最後までプレイしている場合、Switch 2版だけで楽しめる新しい物語が用意されているわけではない。今回のSwitch 2版における新要素は、基本的にハード性能を生かした描画面の強化と考えてよさそうだ。
Switch版のセーブデータはSwitch 2版へ引き継げない
注意したいのがセーブデータだ。Nintendo Switch版『ドラゴンクエストXI S』のセーブデータを、Nintendo Switch 2版へそのまま引き継ぐことはできない。
Switch版で途中まで遊んでいた場合でも、そのセーブデータからSwitch 2版を再開することはできないため、基本的には新しく冒険を始めることになる。一方、『ドラゴンクエストXI S』には「ふっかつのじゅもん」があり、異なるプラットフォーム間でも、だいたい同じ強さや進行度から冒険を再開する方法は用意されている。ただし元のセーブデータがそのまま再現される仕組みではないので、セーブデータの完全な引き継ぎとは別物として考えた方がいい。また、Switch 2版独自の体験版は用意されておらず、既存のSwitch版体験版のセーブデータをSwitch 2版へ引き継ぐこともできない。
価格は5,478円、9月24日発売
Nintendo Switch 2版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』は2026年9月24日発売。パッケージ版とダウンロード版が用意され、希望小売価格はいずれも5,478円(税込)となっている。
ゲーム本編に加え、「トロデーン王国セット」「うりぼうセット」、きせきのしずくやスキルのたねなどが含まれる「冒険おたすけセット!!」も収録される。パッケージ版にはSwitch 2版の特別仕様スリーブも付属する。
Switch 2版は「内容追加」ではなく「描画強化版」

Switch 2版『ドラゴンクエストXI S』の違いをまとめると、1080p/60fpsと1440p/30fpsの描画モードを選択できることが最大の変更点となる。ストーリーや収録コンテンツについてはSwitch版と同じで、新シナリオを目的に買い直すタイプの作品ではない。すでにSwitch版を持っている人にとっては、60fpsや高解像度で『DQ11 S』を遊びたいかどうかが判断材料になりそうだ。一方、これから初めて『DQ11 S』をプレイするのであれば、Switch 2で遊ぶ選択肢が新たに加わったことになる。



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