モンスターを捕まえ、育て、戦わせる――。『ポケットモンスター』や『Palworld』を思わせる新作ゲーム『Aniimo(アニモ)』が、海外を中心に大きな注目を集めている。9月16日にPC・PS5・Xbox向けに正式サービスを開始すると、Steamでは最大同時接続者数12万7914人を記録し、新規IPとしてはかなり大きな初動となった。
ところが、Steamでの評価は「賛否両論」。9月18日時点では約7200件のレビューが投稿され、好評率は64%にとどまっている。これだけ多くのプレイヤーを集めながら、なぜ評価は割れているのか。Steamユーザーのレビューや正式版のゲームシステムを調べてみると、単純に「ゲームが面白くない」というだけではない事情が見えてきた。
そもそも『Aniimo』ってどんなゲーム?

『Aniimo』は、広大なオープンワールドを探索し、世界に生息する不思議な生物「アニモ」を捕獲・育成して戦う基本プレイ無料のクリーチャー収集RPGだ。野生のアニモを見つけて捕獲し、育成や進化を重ねながらパーティーを編成してリアルタイムバトルに挑むという基本的な流れは、『ポケットモンスター』や『Palworld』を遊んだことがあればイメージしやすい。
一方で、『Aniimo』には独自の仕組みもある。プレイヤーはアニモと「リンク」することで、そのアニモ自身となって行動でき、崖を登る、空を滑空する、水中を泳ぐといった能力を使って世界を探索できる。戦闘でも自分自身がアニモとなってリアルタイムで戦えるため、単に捕まえたモンスターへ指示を出すゲームではない。
また、『Palworld』ほどサバイバルやクラフトを主軸としているわけではないが、拠点づくりの要素も存在する。自分のエリアに家や家具を配置し、農作物を育て、捕まえたアニモに農作業や資源生産などを任せることもできる。大まかに言えば、ポケモン的な収集・育成、Palworld的なオープンワールドや拠点運営に、「捕まえたアニモ自身になって遊ぶ」という独自要素を加えたゲームだ。

Steam同接12万7914人、それでも評価は「賛否両論」

注目度そのものはかなり高い。Steamでは正式サービス開始後に最大同時接続者数12万7914人を記録し、Steamだけで10万人を大きく超えるプレイヤーを集めた。しかも『Aniimo』はSteamだけでなく、公式PC版、Epic Games Store、PS5、Xboxでも展開されており、今後はスマートフォン版のサービス開始も予定されている。
一方、Steamユーザーの評価を見ると状況は少し違う。9月18日時点で約7200件のレビューが集まっているものの、好評率は64%で評価は「賛否両論」。発売直後にはさらに低い水準まで落ち込んでいたため、徐々に持ち直してはいるものの、12万人規模のプレイヤーを集めたタイトルとしては評価が割れている。
レビューを見ていくと、批判はゲームの根本的なアイデアそのものよりも、課金や進行システム、序盤のゲームテンポなどに集中している。
「ガチャゲーだから不評」は本当なのか?

Steamの低評価レビューで特に目立つのが、基本プレイ無料ゲームらしい課金システムへの不満だ。『Aniimo』にはキャラクター衣装などのコスメティックアイテムだけでなく、有料パスやゲーム内通貨など複数の課金要素が存在し、一部のユーザーからは「Pay to Winではないか」「スマホゲーム的だ」という批判が出ている。
ただし、ここは少し事情が複雑だ。開発中のテスト版には「Rift Exploration」と呼ばれるガチャに近い仕組みが存在していたが、ユーザーからのフィードバックを受け、正式版では一部のレジェンダリーアニモについて、探索でトークンを集めて専用アイテムを作り捕獲する方式へ変更されている。『原神』などのように、キャラクターそのものをガチャで引かなければ入手できないゲームとは仕組みが異なる。
一方で、「キャラクターガチャではない」ことと「課金がゲームプレイに影響しない」ことは同じではない。育成や収集を効率化する仕組み、有料パス、基本無料ゲーム特有の進行設計などに抵抗感を持つユーザーは少なくなく、PCや家庭用ゲーム機で『ポケモン』や『Palworld』のような買い切り型ゲームを想像して遊び始めた人ほど、違和感を持ちやすい部分なのかもしれない。
課金以外にも「序盤が長い」「簡単すぎる」という不満

低評価レビューでは、課金以外にも序盤のゲームテンポを問題視する声が見られる。「チュートリアルが長い」「常に次にやることを指示される」「自由に探索したいのに説明が多い」といった意見で、オープンワールドを自由に歩き回りながらモンスターを探すゲームを想像していたプレイヤーほど、序盤の誘導の強さが気になるようだ。
戦闘についても「簡単すぎる」という声がある。リアルタイムアクションを採用しているものの、序盤は敵が弱く、戦術性やアクション性を十分に感じられないという評価だ。ただし正式サービス開始からまだ数日しか経っておらず、序盤だけをプレイしたレビューも多いため、「ゲーム全体が簡単」と断定するにはまだ早い。現時点では、第一印象として自由度よりチュートリアル感が強いプレイヤーが一定数いる、と見るのが妥当だろう。
それでも12万人が遊んだ理由
もちろん、不満ばかりではない。好評レビューでは、アニモのデザイン、広大なフィールド、キャラクタークリエイト、捕獲や探索そのものを評価する声が見られる。特に『Aniimo』独自の「リンク」は、ほかのクリーチャー収集ゲームとの差別化につながる仕組みだ。
新しいアニモを捕まえることで、新しい戦力が増えるだけではなく、探索できる場所そのものが広がっていく。飛べるアニモなら空へ行けるようになり、水中を移動できるアニモを捕まえれば水の中を探索できる。「新しいモンスターを捕まえること」と「新しい場所へ行けること」が直接つながっているため、収集そのものが世界探索の動機になる。
基本プレイ無料という参加のしやすさも大きい。『ポケモン』や『Palworld』を思わせるビジュアルやゲームシステムに興味を持ったユーザーが、購入のハードルなしで試せるため、発売直後から大量のプレイヤーが集まった。12万人というSteam同接は、ゲームへの期待値がかなり高かったことを示す数字でもある。
「基本無料ゲームとしての作り」が評価を分けている?
『Aniimo』の初動を見ると、少し不思議な状況になっている。Steam最大同時接続者数は12万7914人。その一方で評価は「賛否両論」で、好評率は6割台にとどまっている。
しかし低評価レビューを見ていくと、「モンスターを捕まえるゲームとして成立していない」「戦闘システムそのものが面白くない」といった批判ばかりではない。むしろ、課金要素、基本無料ゲーム特有の進行システム、長いチュートリアル、序盤の難易度などに対する不満が目立つ。
つまり評価を分けているのは、クリーチャー収集RPGとしてのアイデアそのものというより、「基本プレイ無料のライブサービスゲームとして作られていること」に対する受け止め方なのかもしれない。一方でSteamの好評率は発売直後から徐々に上昇しており、正式サービスはまだ始まったばかりだ。
『ポケモン』のようにモンスターを集め、『Palworld』のように拠点を作りながら、捕まえたアニモ自身になって世界を探索する。この組み合わせが一時的な注目で終わるのか、それとも新しいクリーチャー収集ゲームとして定着するのか。12万人を集めた初動以上に、今後どれだけのプレイヤーが残るかが『Aniimo』の本当の勝負になりそうだ。


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