Hazelight Studiosの最新作が放つ独自の世界観
2025年3月6日に発売された『スプリット・フィクション』は、協力プレイの楽しさを極限まで追求した“友情”をキーワードにしたアクションゲームだ。本作を開発したのは、『It Takes Two』で「The Game Awards 2021」のゲーム・オブ・ザ・イヤーを獲得したHazelight Studios。前作でも高評価を得た同スタジオは、本作でさらなる進化を遂げ、プレイヤーに新たな協力プレイ体験を提供する。
『スプリット・フィクション』は、画面分割による2人協力プレイを軸に展開するアクションアドベンチャーだ。グラフィックのクオリティ向上やストーリーのボリュームアップ、緻密に作り込まれたミニゲームの追加など、さまざまな要素が充実している。また、Hazelight Studiosならではの映画的な演出とストーリーテリングが随所に光る作品となっている。
本作には「フレンドパス」機能が搭載されており、1人がゲームを購入すれば、もう1人はソフトを持っていなくてもオンラインでプレイが可能だ。さらに、クロスプレイにも対応し、PC、Xbox Series X|S、PlayStation 5の異なるプラットフォーム間での協力プレイが楽しめる。価格は6,900円（税込）となっている。
現実と仮想の狭間で繰り広げられるドラマ
物語の中心となるのは2人の若い女性であるミオとゾーイ。彼女らは、大手出版社「レイダー社」から仕事のオファーを受け、社長のレイダーと出会う。しかし、レイダーが開発した最新技術「ザ・マシン」によって、彼らは想像を絶する体験へと巻き込まれていく。
仮想空間に囚われた2人の運命
レイダー社が開発した「ザ・マシン」は、使用者の想像する世界を具現化する没入型仮想空間を作り出すことができる。レイダーは集まった作家志望者たちに「ザ・マシン」を使用させるが、ミオはこの技術に疑念を抱き、抵抗する。すると、予期せぬアクシデントが発生し、ミオはゾーイのシミュレーション世界に取り込まれてしまう。
そこは、ゾーイが描くファンタジー世界とミオが想像するSF世界が混ざり合う、不可思議な空間だった。2人は、この混沌とした仮想世界から脱出する方法を探しながら、時に協力し、時に対立しながら進んでいく。
主な登場キャラクター
ミオ
現実主義者で内向的な性格ながら、決断力がある。都会で父と貧しい生活を送っており、作家としての成功を夢見ている。理論的に物事を考えるタイプだが、行動力も持ち合わせている。
ゾーイ
楽観的で外交的な性格。田舎で育ち、自分の才能を証明するためにレイダー社を訪れる。感情豊かで、創造力に富んでおり、物語の中で重要な役割を果たす。
レイダー
レイダー社のカリスマ的な社長であり、「ザ・マシン」の開発者。表向きは優れたビジョンを持つ実業家だが、物語が進むにつれて、彼の裏の顔が明らかになっていく。
『スプリット・フィクション』のゲームプレイと特徴
2人協力プレイの進化
本作の特徴は、2人プレイヤーによる協力プレイにある。画面分割によるオフラインプレイ、またはオンラインプレイで、プレイヤー同士が協力しながらステージを攻略していく。どちらかのプレイヤーが死亡しても、もう1人が生存していれば復活可能というルールだ。
スピーディーで多彩なアクション
本作では、以下のような爽快感のあるアクションが可能だ。
- ダッシュ
- 回避
- 二段ジャンプ
- 壁走り
- グラップリング
また、特定のシチュエーションでは、2人でタイミングを合わせてボタンを押し、乗り物を動かしたり、扉を開けるといった協力プレイ要素も登場する。乗り物では1人が操縦し、もう1人が機関銃を撃つといったシーンもあり、プレイヤー同士の連携が鍵を握る。
変化するステージとアクション
本作のもう一つの魅力は、ステージごとに異なる世界観とゲームプレイが用意されている点だ。例えば、サイバー忍者となって悪の組織を討伐する。SFの世界で危険を回避しながら突き進む、ドラゴンを倒す冒険者といったステージが用意されている。ステージごとに主人公たちの設定が変わり、設定によってアクションも変化する。特殊アクションを駆使してステージをクリアしていく必要がある。このシステムにより、プレイヤーは飽きることなく新鮮な体験を楽しめる。
協力プレイの極致を体験せよ
『スプリット・フィクション』は、Hazelight Studiosが磨き上げた2人協力プレイの魅力を存分に味わえる作品だ。映画のような演出、スピーディーなアクション、変化に富んだステージデザインが見事に融合し、プレイヤーに強烈な没入感を提供する。
一人では味わえない、協力プレイならではの達成感を求めるなら、本作は間違いなく必プレイのタイトルとなるだろう。
