株式会社バンダイナムコエンターテインメントは、フライトシューティングゲームの人気シリーズ最新作『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE』(エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ)を2026年に発売すると発表した。対応プラットフォームはPlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam。
同時に公開されたアナウンスメントトレーラー「偽物の翼」では、シリーズが掲げる“進化”を超えた“深化”の方向性が明確に示され、世界中のファンから大きな注目を集めている。シリーズ累計2,000万本以上の出荷を誇るエースコンバットは、30年以上にわたり「空を自由に駆り、仲間とともに困難を突破する英雄体験」を描いてきた。本作はそのナンバリング最新作として、シリーズの原点に立ち返りつつ、空の表現、物語、戦闘体験のすべてを再構築した挑戦的な一作となる。
ストレンジリアルを舞台に紡がれる新たな英雄譚の物語
『ACE COMBAT 8』の舞台となるのは、歴代作と共通する架空世界「ストレンジリアル」。
時代は2029年、プレイヤーは救難ボートで漂流していたところを、老朽化したFCU海軍所属の空母「エンデュランス」に救助される。このエンデュランスは避難民を抱えたまま戦線離脱を続ける残存戦力の一つで、国の崩壊と敗走の渦中にある危機的状況が描かれている。
中央ユージア連合(FCU)はソトア共和国の電撃侵攻により主要拠点を失い、国土の大半を占領された。プレイヤーを拾ったエンデュランスも、もはや圧倒的戦力差の中で生き残ることに必死の小艦隊にすぎず、希望はほとんど残されていない。そんな混乱の中、プレイヤーは「シーヴの翼」という名を託される。それは首都シーヴの名を冠した伝説のエースに由来する称号だが、その名声は真実ではなかった。
偽りの名を背負いながら、プレイヤーはエンデュランスで出会う新たな3人の仲間と共に、占領された祖国を取り戻すため空へと舞い戻る。
偽物と知りながら名を背負う者の葛藤、仲間と共に戦う中で芽生える責任、そして真のエースへと成長していく物語は、シリーズでも屈指のドラマ性を秘めたものとなるだろう。

本作では地上シーンに臨場感あふれる一人称視点のカメラ操作が採用され、緊張感あるブリーフィングや仲間たちとの交流が、従来よりもはるかにリアルに描かれる。パイロットとしての息遣いが感じられる演出は、物語への没入感を大幅に高めている。
10,000km²の“深化した空”が生む、新次元のドッグファイト

本作最大の特徴のひとつが、“空そのもの”の表現の刷新である。独自開発エンジン「Cloudly」は10,000平方キロメートルという広大な空域をリアルに描き、多層構造の雲、キャノピーに反射する光、飛行機雲の軌跡など、空の物理的反応をより自然で意味のある情報として表現する。
雲の密度によって敵影が揺らぎ、光の反射が索敵を助ける。
こうした“空を読む”ゲーム体験は、従来の爽快感に加えて、判断と洞察が求められる奥深い戦闘を生み出している。
シリーズの代名詞ともいえるドッグファイトは、より直感的かつダイナミックに再構築されている。多種多様な兵装を駆使し、敵機を追い詰め、撃墜するまでの戦闘の流れは、過去作の快感を継承しつつ、深化した世界表現によって新たな高揚感を生み出す。
また、実在する戦闘機のフォトリアルな再現度もさらに向上した。公開されたスクリーンショットでは、F/A-18E スーパーホーネットの精密なディテールや、旧式空母エンデュランスの重厚な艦影が確認できる。“実在機に乗っている感覚”を極限まで高めることで、シリーズが長年追求してきたリアルとフィクションの融合をさらに一段階押し上げている。
開発陣の覚悟が宿るアナウンストレーラー

河野一聡氏が語る「深化」の哲学
ブランドディレクター・河野一聡氏は、シリーズのコンセプトとアイデンティティを改めて見つめ直し、“空を自由に駆り、敵を撃墜し、エースになる物語”をゼロから再検討する作業に6年もの歳月を費やしたと語る。
空、雲、機体、音、演出、無線――
その一つ一つを深く掘り下げ、高密度に積み重ねることでしか到達できない“深化した空”が存在するとし、本作の方向性を明確に示した。
アナウンスメントトレーラー「偽物の翼」では、機体の咆哮、雲間を抜ける光、キャラクターたちの息遣いなど、映像の端々に本作の“覚悟”が凝縮されている。
シリーズファンにとっては待望の帰還であり、新たな世代にとってはエースコンバットの原点に触れる入り口となるだろう。
製品概要

タイトル:ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE
発売時期:2026年予定
ジャンル:ドラマティックフライトシューティング
ハード:PlayStation 5 / Xbox Series X|S / Steam
公式サイト:https://enso-order.acecombat.jp/
CERO:審査中
本作は「進化」ではなく「深化」。
その断言に込められた開発陣の決意は、公開されたわずかな情報からも確かに感じ取れる。
2026年、プレイヤーは再び空へと送り出される。偽物の翼は、本物のエースへと変わることができるのか。続報を待ちたい。

