名作へのオマージュ、『ダスクフェード』発表!
2026年にPlayStation 5向けにリリース予定の『ダスクフェード』は、3Dアクションプラットフォームゲームの再興を告げる注目作である。『ジャック×ダクスター』や『ラチェット&クランク』といったPlayStationの黄金時代を築いた名作たちへのリスペクトを込めつつ、現代の技術とゲームデザインによって再構築された本作は、ノスタルジーと革新を両立させている。
舞台は“永遠の夜”──クロックパンクの世界を駆け巡る
プレイヤーは若き工房見習いジリアンとなり、時間を失った世界に時の流れを取り戻す旅に出る。舞台となるのは、歯車や機械仕掛けの構造美が際立つクロックパンクの世界。クリスタルの洞窟をレールグラインドで疾走し、複雑に動く敵をかわしながら、スピーディで直感的なアクションを楽しむことができる。
ジャンプ、ダッシュ、格闘、滑空などのアクションはシームレスに連鎖可能で、流れるような操作感が特徴。古典的なアクションプラットフォーマーの手触りを保ちつつ、現代的なゲーム性を持ち合わせている。
スピードと流れに焦点を当てたモダンなゲームプレイ

リードプログラマーのトマス・マンザノ・ソブリドによれば、本作のアクションは「流れ」に重きを置いて設計されている。滑空や連続アクションを通じて、ジリアンが世界をスムーズに移動していく感覚を追求しているという。
また、戦闘システムには『キングダム ハーツ』や『ラチェット&クランク』のエッセンスを取り入れつつ、ドッジロールなど現代的なアクション要素を導入。プレイヤーに爽快感と手応えのある戦闘体験を提供する。
感情と物語が響き合うアドベンチャー

『ダスクフェード』の真の核となるのは、喪失と再生を描くエモーショナルな物語だ。ジリアンとその妹アリラが直面するのは、記憶と悲しみが交錯する謎の現実。ストーリーデザイナーのリカルド・チョルケス・メサが語るように、これは個人的な体験から生まれた物語であり、愛する者を失った人々にとって特別な意味を持つだろう。
カラフルで無垢なビジュアルの背後には、人生の痛みや学びを描いた物語がある。単なるアクションゲームにとどまらず、プレイヤーの心に訴えかける作品として成立している。
インディー魂とPlayStationの支援が生んだ挑戦作

『ダスクフェード』を開発するのは、スペインのインディースタジオWeird Beluga。彼らの旅は2019年、学生時代にPlayStation Talentsコンテストで受賞したことから始まった。Sony Interactive Entertainment Spainの支援を受け、大学を中退してスタジオを設立。2021年には『Clid the Snail』でPS4・PS5デビューを果たし、今作『ダスクフェード』に至る。
開発チームは当初の5人から3人へと絞られたが、強い情熱と明確なビジョンを持って開発を続けている。
アクションゲームの未来へ、新たな一歩

『ダスクフェード』は、クラシックゲームの再解釈としてだけでなく、個人の感情と物語を深く掘り下げた、真の意味で「記憶に残るゲーム」を目指している。色鮮やかな世界と、その裏に潜む静かな痛み──その対比が、プレイヤーに唯一無二の体験を提供する。
2026年の発売が待ち遠しい一作だ。アクションプラットフォーマーに新しい命を吹き込む『ダスクフェード』に注目せよ。