Netflixがワーナー買収、WB Games再編と『ホグワーツ・レガシー』続編の行方は?

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焦点はゲーム部門、『ホグワーツ・レガシー』に及ぶ影響

Netflixはワーナー・ブラザースを約720億ドル規模で買収する正式契約を締結した。映画・テレビスタジオ、HBO/HBO Maxを含む巨大メディア群を取得する計画であり、完了は2026年第3四半期が見込まれている。

本買収にはワーナー傘下のゲーム部門 WB Games も含まれているが、Netflix経営陣は「ゲーム部門は買収価値算定にほぼ影響を与えていない」と明言している点が大きな特徴である。

Netflix共同CEOグレゴリー・ピーターズは投資家向け説明会にて、WB Gamesについて「素晴らしい作品を生み出しているが、買収価値には反映していない」と語っている。つまり、ゲーム部門は買収の主要目的ではなく、映画・シリーズ資産の獲得が中心という位置づけである。ただし、将来的には「活用の余地がある」とも述べており、IP活用の幅は広がり得る。

日本市場で特に注目されているのは、WB Games最大の成功例である『ホグワーツ・レガシー』の今後である。本作は国内外で高い評価と販売実績を残し、続編や追加DLCへの期待が高まっていた。しかし、買収発表以前から WB Games は大規模再編に入り、複数のプロジェクトを中止している。『ホグワーツ・レガシー』の有料DLCもすでに開発中止と報じられており、スタジオの体制は大きく揺れている。

WB Gamesの再編と『ホグワーツ・レガシー』の可能性

Netflix買収により、WB Gamesが即座に強化されると期待するのは早計である。Netflixは過去にAAAスタジオを閉鎖しているように、ゲーム部門への投資を慎重に扱ってきた。一方で、ピーターズCEOは『ホグワーツ・レガシー』を例に「大きなポテンシャルを持つ」とも語っており、将来的なIP拡張に意欲を示している。

ここで重要なのは、「買収にゲーム価値を含めていない=開発継続が保証されていない」点である。現在の再編状況を踏まえれば、『ホグワーツ・レガシー』続編は計画見直し段階にある可能性が高い。ただし、Netflixは映像とゲームを横断したIP展開を重視しており、ハリー・ポッターという巨大ブランドを活かす戦略を選ぶならば、長期的にはゲーム開発を再活性化させる選択も十分考えられる。つまり、短期的にはプロジェクト抑制が続く一方、中長期的には続編復活の可能性も残されている状況である。

NetflixによるIP統合とゲーム展開の可能性

Netflixはゲーム事業におけるAAA開発で苦戦してきたが、豊富な映画・シリーズIPを獲得したことで状況は変わる。とくにハリー・ポッター、DCユニバース、ゲーム・オブ・スローンズなどゲーム化との親和性が高い作品が揃っていることは明確な強みである。

ゲームを収益源として重視していない現時点でも、映像とゲームの相互送客を狙うクロスメディア展開はNetflixにとって魅力的である。
そのため、ワーナーのゲームスタジオを中長期的に活用し、人気IPのゲーム化を再び進める戦略が採用される可能性は高い。

『ホグワーツ・レガシー』はまさにその典型であり、Netflixが新たにハリー・ポッター作品を映像展開する際、ゲーム続編を再始動する判断は十分合理的である。

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『ホグワーツ・レガシー』続編の行方は不透明、動向まとめ

現時点の結論として、

  • 買収時点ではWB Gamesの価値は重視されていない
  • ただし『ホグワーツ・レガシー』はNetflixが注目する成功IPである
  • 短期的には再編と開発中止の流れが続く可能性が高い
  • 中長期的にはIP戦略次第で続編開発が再始動する余地がある

という状態である。

Netflixがワーナー買収により巨大IP群を手に入れた今、映像とゲームの連動戦略はこれまで以上に重要性を増す。『ホグワーツ・レガシー』の未来は不透明ながらも、そのブランド価値と成功実績を考えれば、展開再開の可能性は完全には閉ざされていないと言える。