フィールドと探索要素
「モンスターハンターワイルズ」のフィールドは、過去作の2倍の広さを誇り、環境が時間と共に変化するダイナミックな設計となっている。天候の変化によって出現モンスターや採取可能なアイテムが変わるため、探索要素が強化されている。
また、クエストのシームレス化により、モンスターに攻撃を仕掛けると即座にクエストが開始され、拠点に戻る必要がなくなった。これにより、プレイヤーは探索と狩猟をスムーズに切り替えながら楽しめ、よりフィールドでの生活がリアルなものとなる。
デザイン面では、広大な環境が細部までこだわり抜かれており、生命が豊かに栄える生態系を探索できる点が魅力だ。水中エリアの探索では、釣りミニゲームに頼ることなく、潜ってアカウントアイテムを集めたり、こっそり網漁をすることで魚の生態を学ぶことができる。こうした細かなディテールが、モンスターの世界観をより一層リアルなものにしている。
ビジュアルとパフォーマンス
本作のビジュアルは非常に美しく、特に光や粒子のエフェクトが多用されており、幻想的な雰囲気を生み出している。一部では「フィルターがかかっている」との指摘もあるが、それも含めて全体的に迫力のあるグラフィックが楽しめる。「モンスターハンターワイルズ」は、PS5 Pro Enhancedに対応したタイトルであり、映像の綺麗さは通常のPS5用タイトルを凌駕している。
また、モンスターごとの専用BGMが戦闘を盛り上げ、音響面でも高いクオリティを誇る。声優の演技も質が高く、NPCとの会話シーンでは臨場感を高める要素となっている。
マルチプレイとオンラインの課題

本作では、100人が入れる「おすすめロビー」、知り合い向けの「プライベートロビー」、特定のプレイヤーと狩猟を楽しむ「サークルロビー」、狩猟参加型の「リンクパーティ」の4種類のオンラインシステムが存在する。さまざまなプレイヤーから特定のプレイヤーまで、多くの仲間とモンスターを狩るのがモンスターハンターの醍醐味のはずだが、この重要な機能がうまく落とし込めてないのが非常に残念なところだ。
これらのシステムは仕様が複雑でわかりにくく、特にフレンドとの合流が面倒になっている。プライベートロビーはフレンドのみに限定したロビーであるが、フレンドリストからの直接招待・参加ができず、ロビー番号を手打ちして共有する必要がある。リンクパーティでは接続が頻繁に切断されるバグが報告されている。
今作の期待されていた100人同時接続の新機能となるおすすめロビーも、現状ではいまいちイケていない。自身がフリークエストを持ち込めば、周囲のプレイヤーが途中からクエストに参加してくれる。逆に周囲のプレイヤーのクエストに参加することも可能となっている。ソロの延長戦でマルチプレイも楽しみたいという人には向いているかもしれないが、フレンドと遊びたい場合には、「じゃぁ、おすすめロビーで待ち合わせね!」というわけにはいかないのだ。100人同時接続とはいっても、画面内に表示されるのは最大16人までとなっており、ランダムで表示される。フレンドと一緒に入ったとしても遭遇することは難しいだろう。今後のアップデートでは、リンクパーティを組んでいるプレイヤー同士であれば優先的に表示する改善が施されるようなのでそちらに期待したい。
なお、従来のモンスターハンターは基本的にクロスプレイに対応しておらず、同じハードを持ち寄ってマルチプレイするスタイルだったため、ハード側でフレンドになっていればマルチプレイが楽しめたが、今作はクロスプレイのためにハンターIDを通じてゲーム内でフレンドになる必要がある。
進化した狩猟体験と残る課題
「モンスターハンターワイルズ」は、戦闘中の武器切り替え、ダイナミックな環境変化、新たな戦闘システムなど、シリーズの進化を感じられる作品だ。しかし、一方で操作性の問題、オンライン要素の煩雑さ、ストーリーのボリューム不足が課題として残る。
「モンスターハンターワイルズ」は、新規プレイヤーにとっては入りやすい作品であり、ベテランにとっても繰り返しプレイできる魅力を持つ。無料アップデートの予定もあるため、長期間にわたって楽しめる作品となるだろう。