【Marvel Rivals】徹底レビュー、オーバーウォッチ超えに期待?類似点も解説

3.5
Playstation

マーベルファンの朗報とも言える「Marvel Rivals」は、チームベースのヒーローシューターゲームである。無料でプレイ可能なこのゲームは、数多くのマーベルヒーローが登場。同じくチームベースのシューターゲームである「オーバーウォッチ」を思わせるゲームモードを提供しながらも、オリジナリティと独自の魅力を併せ持っている。この記事では、現時点でプレイしてみたレビューを綴ってみよう。これからプレイする人の目安になると嬉しい。

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シンプルで親しみやすい「Marvel Rivals」とは

2024年12月にリリースされたMarvel Rivalsは、荒野行動で知られるNetEaseがMarvel Gamesと共同で開発したヒーローシューターゲームであり、大人気タイトルと同様のゲームルールを採用して親しみのある要素を取り入れている。

コントロール、コンボイ、コンポジットといった3種類のゲームモードを提供しており、マーベルヒーローたちがユニークなスキルを駆使して戦いを繰り広げる。前述の3種類のゲームルールは要するに陣取り合戦や目的地まで車両を護衛又は進行を阻止するモードとなっている。これは、オーバーウォッチとほぼ同じシステムであり、単純で極めてシンプルなルールだ。キャラクターは35人登場し、どのキャラクターを使うか、どのようなタイプでチームを組むかが闘いのカギとなる。

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ゲームプレイの感想と魅力

カジュアルでダイナミックな戦場体験

Marvel Rivalsのグラフィックは高品質で、個性的なキャラクターが生き生きと動く。壁や構造物を破壊できる環境はゲームの戦略性を高める新しい要素であり、たとえばホークアイのようなスナイパーが陣取る有利なポジションを壊して状況を一変させるなど、毎回新たな戦略が求められる。特にはコンボイやコンポジットは、車両の進行に応じて戦闘エリアが変わるため、さまざまなマップ及びエリアによって戦略を変える必要がある。

一方、それぞれのマップはそれなりに広く、リスポーンはスタート地点となるため、戦闘エリアまでの移動が煩わしく感じることも多々ある。ヒーローによっては、2段ジャンプや蜘蛛の巣で移動といった高速移動の手段もあるが、通常の移動速度はもっさりしているため、ややストレスを感じる点だろう。

ヒーローの選択が重要、連携で特殊技やステータスアップ

Marvel Rivalsの特筆すべき点として、キャラクター同士の連携スキルが挙げられる。たとえば、ロケット・ラクーンがグルートの肩に乗ることで移動しながら攻撃したり、ハルクがウルヴァリンを投げて敵を撹乱する「ファストボールスペシャル」を使うなど、キャラクターの組み合わせによって多彩な戦術が可能となる。これは、チームを組む時に他のプレイヤーと関連性のあるヒーローを選択することが条件となる。また、シーズンボーナスもあり、シーズン中に選定されたヒーローはステータスアップの効果を得られる。

このゲームにおいてキャラクター選びは非常に重要だ。自分の気に入ったヒーローを使用することも大事ではあるが、チームとの連携を重要視しなければならない。ヴァンガード、ファイター、ストラテジストの3タイプに分かれるヒーローをバランス良く組む必要があり、ストラテジストは最低1人は必要となる。

Marvel Rivalsの公式サイトには、ヒーローランキングが公表されており、どのヒーローの使用率が高いか一目で分かるようになっており、2025年1月時点で上位に入っているのは、ジェフ・ザ・ランド・シャーク、ヴェノム、ルナ・スノー、クローク&ダガー、マンティスといったところだ。なかでもジェフ・ザ・ランド・シャークのアルティメットスキル(敵を飲み込んで一定時間拘束&ダメージを与える)は、ステージから落下して道連れにするといったアンフェアなプレイヤーも存在し、ゲームバランスの調整が必要であるという声も多い。

私はペニー・パーカーを最初に選択したことから現在も使い続けている。補助&戦闘のどちらも対応できるヴァンガードタイプではあるものの、戦略はやや特殊なタイプで何度は☆4とされている。直接的に格闘的に攻撃するタイプではなく、ひそかに爆弾トラップをしかけて攻撃するというものだ。マップ上のどこにトラップを仕掛けるかによって使える使えないは大きく左右するだろう。トラップを仕掛ける場所のコツさえ掴めば、1万越えのダメージもコンスタントに出すことができるようになった。

そのほか、一通りのヒーローをトレーニングモードで試してみたが、クローク&ダガー、ムーンナイト、ロキあたりが練習すれば使えるかなと感じた。とにかく最初は一通り使ってみてお気に入りのヒーローを探してみてほしい。

「Marvel Rivals」のバトルの魅力と操作性

バトルは一定のエリアでチーム同士が激突することがほとんどだ。そのためあちらこちらから攻撃が飛んできて乱闘状態となる。Apex Legendsのように慎重に対峙するというよりは、いくらでもリスポーンできるのでとりあえず死ぬ回数が多いゲームと言えるだろう。そういったことから個人的なテクニックを楽しむというよりは、チームとしの団結力や連携といった部分を楽しむのがこのゲームの魅力と言えるだろう。

前述でも述べたが、Apex Legendsに比べると移動のもっさり感が否めない。また、スタンやスリープといった一定時間の拘束を除いては、攻撃時のリアクションが少ないため、攻撃が当たっているのか、受けているのかの判断が分かりにくい。オーバーウォッチ系のゲームに慣れている人は違和感がないかもしれないが、Apex Legendsやフォートナイトに慣れている人にはやや違和感があるかもしれない。

バトル時のアイテムは、マップ上に落ちている回復アイテムのみであり、ステータスアップのアイテムを集めたりする必要はない。敵陣営との出会い頭から早速バトル開始だ。そういった意味では、1試合が短期決戦であり、サクサクとゲームを進めることができる。とはいえ、ランクマッチを始めるためにはレベル10まで上げる必要があり、そのためには3~4時間程度は必要だ。

オーバーウォッチとの類似点

一部の能力やアイデアがオーバーウォッチから派生しているとの指摘がある。「スカーレット・ウィッチ」のアルティメットが「D.VA」に似ていることや、「スターロード」のバラージショットが「リーパー」のデス・ブロッサムに酷似していることは、その例だ。しかし、こうした類似点がゲームの楽しさを損なっているわけではない。むしろ慣れ親しんでいることから親しみやすさに繋がっているように思う。この手のゲームはコラボするキャラクターによっていくらでも展開は可能であるが、過去にはガンダムエヴォリューションといったガンダムを主体としたオーバーウォッチもリリースされたが、1年経たずにサービス終了となった。

Marvel Rivalsも内容は類似している点が多々あるが、ヒーローの個性が強いため、お馴染みの人気キャラクターの追加が待ち遠しく、ヒーローの魅力がゲームの楽しさに繋がっている。

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課題と改善点

スキル、ステータスによるヒーローの強弱バランス

現在、特定のキャラクターが圧倒的に強力である一方、他のキャラクターが劣っているという不均衡が指摘されている。たとえば、ヴァンガードではヴェノムが非常に優れている一方、ファイターではネイモアやサイロックの火力が他キャラクターに比べて低い。

ステータス的に強い弱いがある一方、アイアンフィスト、サイロック、スパイダーマンなどは熟練したプレイヤーが使用すると非常にやっかいな敵となる。逆にヘッドショットを狙うブラック ウィドウやホークアイといった操作がシンプルなキャラクターが必ずしも強いかと言えばそうでもない。チームとの連携が勝負を左右する点は大きいが、プレイヤーのテクニックや戦略によってキャラクターの強さが大きく変わるのもMarvel Rivalsの魅力だ。

しかし、一般的にはやはりヒーローによって強弱が圧倒的に異なるという声もあり、バランス調整の実施を要望する声が多い。

公平なチーム編成を手助けするロールキューの導入

Marvel Rivalsは、ファイター、ヴァンガード、ストラテジストによるチーム編成のバランスが重要だ。Marvel Rivalsではロールキューシステムがないため、同じロールを選ぶプレイヤーが多数発生し、チーム構成が偏ることが多く感じられる。ロールキューシステムとはオーバーウォッチで採用されている仕組みで、マッチングの前に使用したいタイプ(ロール)を選択する。するとタイプがうまくばらけるようにマッチングしてくれるシステムのことだ。Marvel Rivalsでは、この仕組みがないため、チーム編成時に同じタイプばかり、ストラテジストがいないといったことが起きやすい。チーム編成が気に入らないので退出するとなればペナルティをくらってしまうので、チーム編成によって負け戦だけど仕方なくスタートということになってしまうのだ。もちろん気を利かせて足りないタイプに変更してくれるプレイヤーも多くいる。対策としては、極力3タイプのお気に入りヒーローを決めておくと良い。

アイテムを獲得する楽しみが少なすぎる

ゲーム内での報酬システムが満足感に欠けている。バトルを進めるとスキンやアイテムのアンロックパックを入手できるという仕組みはない。一応ショップも用意されているが、コインはほぼほぼ貯まらないのでアイテム獲得は期待できないだろう。バトルパスの進行方法も一部プレイヤーにとっては魅力的ではないとされている。一方でヒーローはすべて最初からアンロックされており、これは良い点と言えるだろう。

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今後のアップデートに期待!

Marvel Rivalsの登場で、新たにオーバーウォッチ系ゲームというジャンルができあがりそうだが、その多くの可能性と課題を抱えながらも、魅力的なゲームとして成長が期待されている。定期的なアップデートや新キャラクター、新マップの追加によって、プレイヤーコミュニティの満足度を高めることができるだろう。オーバーウォッチの王座を狙う「Marvel Rivals」がどのように進化していくのか、今後も目が離せない。

Marvel Rivalsの海外での評価は好評価であり、ゲームシステムや個性的なキャラクターたちに大きな魅力を感じているようだ。