Switch 2にトランプ前大統領の関税政策が直撃
2025年6月5日に発売予定の「Nintendo Switch 2」が、アメリカ市場で思わぬ壁に直面している。任天堂は、同国で予定していた4月9日の予約開始を急遽延期すると発表。背景には、現在世界中が対応に追われているトランプ大統領による関税政策がある。
任天堂は公式で以下のように声明を発表している。
関税および市場動向の影響を評価するため、米国でのNintendo Switch 2の予約受付は予定通り開始しない。
米国における発売日は現時点で変更されていないが、関税の影響次第では価格改定も視野に入る。Switch 2の発売日発表および予約受付の開始とトランプ大統領による関税政策が重なり、ゲーム業界も多大な影響を受けている。
関税のインパクト!最大54%のコスト増!
今回の関税政策は、Switch 2の主要な製造拠点である中国、ベトナム、日本に対して大きな打撃を与える内容だ。
- 中国:チップや基板といった電子部品に54%の関税
- ベトナム:製造・組立サービス全体に46%のコスト増
- 日本:完成品およびゲームカートリッジに24%の関税
任天堂はこれらの地域からチップセット、完成ユニット、アクセサリ類を調達しており、供給網全体にわたってコストが跳ね上がる可能性がある。任天堂は転売対策も考慮し、日本国内向けと海外向けの2種類を発売すると発表しており、国内向けは4万9980円。海外向けは449.99ドル(約6万5543円)で発売される。しかし、海外向けにおいては関税政策を受けて調整が入る可能性もある。
任天堂の選択肢は3つ!価格転嫁・生産移転・利益圧縮
現時点ではSwitch 2の価格は449.99ドルで据え置かれており、「マリオカート」同梱版などは500ドル超えが予想されている。しかし、これらはあくまで関税反映前の価格である。
任天堂にとっての選択肢は以下の3つに集約される。
- 関税分を価格に上乗せし、消費者に転嫁
- コスト削減のために生産拠点を他国へシフト
- 利益を削って価格を維持
いずれの選択も企業・消費者双方に大きな影響を及ぼすことは避けられないといえる。すでに任天堂による価格発表時には、海外ユーザーから「高すぎる」といった声が多く寄せられ、炎上ぎみになっていた。さらに価格が高くなるおそれがあり、海外では販売の雲行きが怪しくなってきている。
世界市場への波及と転売ヤー問題
米国市場での価格調整は、世界中の小売価格にも連鎖する可能性が高い。過去の例では、地域間での価格バランスを取るため、日本や欧州でも同様の価格改定が行われるケースが多かった。
さらに、予約の遅延はSwitch 2の“転売バブル”を引き起こす可能性もある。PS5やSteam Deckの例に見られたように、供給不足と高需要が重なれば、悪質なスカルパー(転売業者)の格好のターゲットとなる。
今後の見通しは価格据え置きか、値上げか
現段階で任天堂は価格変更を正式に発表していない。ただし、これまでのゲーム業界の動向や関税の規模を鑑みれば、発売前に価格改定される可能性は極めて高い。
一方、任天堂が生産体制を柔軟に変更し、コスト増を抑え込むことで価格を維持するシナリオも完全には排除できない。ただしそれには時間とコストが必要であり、海外では6月5日の発売に間に合う保証はない。
Switch 2の予約は“様子見”が賢明
関税政策という政治的要因が、ゲーム業界にも深く影響を及ぼし始めている。Nintendo Switch 2の価格や流通に不確定要素が増す中、消費者としては公式発表を注視し、冷静な判断が求められ、海外では静観して様子見が続くことになりそうだ。
日本では4月4日に予約受付が開始されたが、予約サイトのアクセス集中によって予約に辿り着けない人が続出。さらには、Switch 2用のメモリーカードが転売ヤーに買い占められるなどの問題が多発している。